大国主命(おおくにぬしのみこと)【生没年不明】
こんにちは、reopaです。case32は「大国主命」さんです。
国づくりの神様で出雲に国をつくり、因幡の白兎を助けたことで
知られる大国主命さんは、どんな人物だったのでしょうか。
【銅像所在地】
【銅像所在地:島根県 出雲市 大社町 杵築東 出雲大社】
大国主命(おおくにぬしのみこと)は、須佐之男命(スサノオ)の子孫だと伝えれれている
神様です。スサノオの命で地上に降り立ち、悪い神々を征伐し葦原(あしはら)の中つ国の主
となります。この葦原の中つ国が現在の日本の原型と言われています。
大国主命が収めていた中つ国ですが、天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、高天原の
神が治めるべきであるとして国を譲るよう迫り、大国主命は国を譲ります。
国を譲る条件として大国主命は、天の神様と同じような豪華な神殿を作ってほしいと言いました。
こうしてつくられた神殿が、現代の出雲大社だとされています。
出雲大社のご神体は、天皇陛下や宮司さんも含めだれも見ることができないという事です。
10月になると、全国の八百万の神様が会議(縁談)のために、
大国主命さんのもとに集まるのが出雲大社なんだね。
留守神様を残して出雲大社に多くの神様が出かけてしまう為、
神様が出かけてしまう国では神様がいないので「神無月」といい、
反対に出雲の国では神様が沢山集まるので「神在月」といわれているんだ。
【家族構成】
父:天之冬衣神(あめのふゆきぬのかみ) 母:刺国若比売(さしくにわかひめ)
兄弟:八十神 (やそがみ)
妻:須勢理昆売命(すせりびめのみこと) 古事記には6人の妻が登場します。
息子:事代主神(ことしろぬしのかみ) 子供は180人居たと伝えられています。
大国主命さんは、大地の神様でもあるので、農作物などの神様なんだけど、
「古事記」で登場する神話のほとんどが女性との恋愛物語のため、縁結びの
神様として一番有名なんだね。
大国主命さんは、多くの子供たちを全国に行かせ、各地の管理を
させたんだけど「古事記」の恋愛物語や子供の多さから、大国主命
さんは「女好き」「色男」などと言われている理由なんだよ。
【人物像】
大国主命は、三貴子(さんきし)のひとりである須佐之男命(スサノオ)の六代目の
子孫といわれており80人の兄弟がいます。日本神話の中でも主要な神様の一人であり
出雲神話の主人公です。出雲の国づくりをしたことから「地の神」ともいわれています。
大国主命と国造りを一緒に行ったのが、造化の三神のひとつであるカミムスビの子である
少彦名神(すくなひこのかみ)と言われています。
因幡の白兎を助けた心優しき神様で、各地に恋愛伝説を残しており多くのご縁に恵まれた
ことから良縁祈願の神様としても信仰されている。
少彦名神さんは、酒造りの神様や温泉の神ともいわれているんだよね。
「古事記」「日本書紀」には、高皇産霊尊(たかみむすひのみこと)さんか
神皇産霊尊(かみむすびのみこと)さんの子であると言われているんだよね。
大国主命さんが「これから先国作りはどうしたらいいのか」と悩んでる時に
現れたのが、小彦名神さんで国作りにとって重要な神様なんだ。
「風土記」などでも、大国主命と小彦名神が行動を共にしている様子が
記されているんだ。
【時代背景】
大国主命には、八十神(ヤソガミ)と呼ばれる八十人の兄弟がいます。
この八十神が、因幡の国の女神である「八上比売」(ヤガミヒメ)との結婚を願い、
末弟の大国主命に荷物を背負わせて会いに行き、八十神はヤガミヒメに求婚しますが、
ヤガミヒメは八十人の神様ではなく、大国主命との結婚を選んだため、怒った八十神は、
大国主命を殺そうとします。
八十神は、真っ赤に焼けた大きな岩を崖の上から落とし、大国主命を殺してしまいますが、
高天原(たかまがはら)の神様の力で、大国主命は蘇ります。更に八十神は、生き返った
大国主命を、今度は大木の下敷きにして殺してしまいます。
この時は母親の神通力で蘇ることができましたが、今後をおそれた母親は大国主命を木の
神様である「大屋毘古」(オオヤビコ)にかくまってもらいます。
因幡に住んでいた八上比売さんは、美人で有名な女神だったので、
八十神の皆がお嫁さんにしたいと思ったようだね。
その八上比売さんが、八十神ではなく大国主命さんを旦那さんに
選んだから、二度も大国主命さんの命を狙うほどに、怒りと憎しみが
大きかったんだね。
八十神の執拗な迫害に困った大屋毘古は、大国主命に地下の国であり死者の国でもある、
根の堅洲国(ねのかたすくに)に向かい、そこでスサノオに助けを請うように進めました。
目的の地にたどり着いた大国主命は、スサノオの娘である「須勢理毘売」(スセリヒメ)
と出会い、お互いに一目ぼれをします。スサノオは、娘の結婚相手にふさわしい男なのか、
様々な試練を課して試しますが、大国主命は見事に切り抜けました。
八上比売さんとの関係が切っ掛けで、黄泉の国まで逃げた大国主命さんは
スサノオさんの娘の須勢理毘売さんを正妻にしたとか、それってどうなの?
スサノオさんの娘の須勢理毘売さんを正妻にしたために、八上比売さんは
大国主命さんの元を去り因幡に帰ってしまうんだけど、実はその時に二人の
間には、子供がいて「木の俣に挟んで因幡に帰った」んだ。
この子供が後の、木俣神と呼ばれ別名が御井神と呼ばれる神様です。
その後、大国主命は正妻のスセリヒメのほかにも数多くの女性と婚姻し、多くの神様を
生み出します。また、少名毘古那(スクナビコナ)や大物主(おおものぬし)などの様々な
神様の手をかりながら、大国主命は葦原の中つ国を豊かな実りの美しい国へと作り上げてました。
そのため、豊かな日本の国づくりを行った五穀豊穣の神様とも言われています。
数々の試練を乗り越えた大国主命に、スサノオから「地上の国の偉大な主となるために
大国主と名乗れ」と言われます。地上に戻った大国主命は、スサノオの言葉を守り八十神を
征伐し葦原の中つ国の主となります。この豊かな葦原の中つ国を高天原から見つめていた
天照大御神は中つ国は、もともとイザナギ・イザナミが国生みで作った土地なので、高天原の
神が治めるべきであると思い、大国主命はその思いに応え高天原への国譲りをしました。
伊邪那岐命(イザナギ)さんと伊邪那美神(イザナミ)さんは
スサノオさにやアマテラスさん等の多くの神様の父親と母親であり
初代天皇である神武天皇の7代先祖と言われているんだよね。
天沼矛(アメノヌボコ)という矛を授かり、国造りを進める中で、
イザナギさんとイザナミさんは、森羅万象の神々を産み始めるけど
火の神である「カグツチ」さんを産んだ際に、イザナミさんは
火傷を負って命を落としてしまう話が日本神話にはあるんだ。
【エピソード】
元々は「七福神」の中の「大黒天」とは、正確には別の神様だったようでが、
八十神が、因幡の女神ヤガミヒメとの結婚を願い会いに行くときに、荷物の全てを
大きな袋に入れて大国主命が背負ったことと、名前の大国主命を「だいこく」と
読むため「だいこくさま」と呼ばれ親しまれていたことから、大きな袋と打ち出の小槌を持つ
福々しい姿の「大黒天」と何時しか習合され同一化したと伝えれれています。
「因幡の白兎」の話です。
島に渡るために騙した罰で、ワニ(サメとの説もあり)たちに皮を剥がされて
しまった兎がいました。そこを通りかかった大国主命の兄弟たちは、その兎を見て
言いました。「これはこれは可愛そうに、海水で体を洗い、風に当たっておれば治る」と。
キズが治るどころか、どんどん痛くなるばかりです。そこに通りかかった大国主命は兎に
「真水で体を洗い、蒲の穂綿に包まれば治る」と教えてやります。
言われた通りにした兎は、キズも治りもとの兎の姿になりました。キズの癒えた兎は
「ヤガミヒメノミコト様は、心優しい貴方様をお選びになるでしょう」と言いました。
因幡の白兎は、女神の「八上比売」(ヤガミヒメ)の使者だという
話もあるんだよね。
性格の悪い八十神の求婚を断り、荷物を沢山持たされ
白兎を助けた心優しい大国主命を選んだのは、白兎が
八上比売に報告したからと言われている話だね。
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